■3月13日(土)14:00〜 ■

「ほんとうにそうなのか どれくらいそうなのか」 ギャラリートーク開催
今回の展覧会をもとに、建築と気候と住環境とのかかわりについての意見交換を行います

 話者:東京藝術大学・益子義弘氏、神戸芸術工科大学・小玉祐一郎氏、益子研究室、他

ぜひ、ご参加ください

前回[スペインの二つの村](03.12開催)に引き続き、第2回目の報告展を開くことに致しました。今回報告するのは、この調査の初回(2001年)に行なったイランの砂漠周縁の民家調査と、その翌年に訪ねた南米ペルーの高地・チチカカ湖上に浮かぶ草の島と家(2002年)についてです。
イランの民家はこの調査をはじめた発端です。強烈な陽射しの砂漠にある分厚い無窓の壁に囲まれた住居。そこに「囲み」の持つひとつの空間の原形を予感し、なおその空間が支える居住上の実際の性質を知りたいと思いました。
ペルー高地の湖上の家は、私たちが持つ建築の常識を覆します。水上のふかふかと揺れる草の島に建つ軽くか弱い草造りの家。それは建築が持つべき強度、住居が果たす役割とは何かということを、あらためて考えさせられるきっかけとなりました。
その二つのケースについて、それぞれの住空間の実測とその気候性の計測結果を展示します。ご高覧の上ご批評ご助言いただければ幸いに思います。

  [ イラン・砂漠周縁の家 ]
首都テヘランから暑く乾燥したカビール砂漠沿いの国道を南下して、カーシャーン、アビヤーネ、ヤズドのいくつかの民家を訪ねた。そこに至る風景から受ける強い印象は、人の意志によって築かれた空間がどれも「強い囲み」を持ってあることだった。旧市街にある家々も厚い土壁に固く囲まれ、外部から中をうかがうことは全くできない。でも一歩内に入れば、そこに眩しい異世界が開かれる。
[ ペルー・高地湖上の島と家 ]
プーノ市から小型の船で30分。広大な葦原の広がりの向こうに不思議な島のシルエットが見え始める。その一つ、アイマラ島と呼ぶ17の家族が住む島を訪ねた。湖上に浮くその島は、現地で「トトラ」と呼ぶ葦草を厚く重ねてできている。その島にある小屋のような家々も、舟も、炊事の燃料も全てがトトラだ。そして子供たちはおやつにトトラの甘いその茎をかじる。厳しく、そして人の住む存在に深い懐かしさを覚える世界がそこにあった。
 
東京芸大益子研究室はこれまで3回、研究助成による調査・分析を実施してきました。

[世界の民家の構成に見る気候的合理性とその原空間性の調査研究 その1 高温低湿地帯] 
第一回 イラン/テヘラン近郊の集落と民家
第二回 ペルー/チチカカ湖上の草の家とその周辺
第三回 スペイン南部・セテニールおよびグァディクスの住居
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