2003/03/28掲載

安田:充分わかっています。永田さんは、もしかするとあの「やさしさ」は大かべでしかやれない、真かべだとゴツくなる、と思っておられるのかも知れない。でも、真かべのほうが、「やさしさ」が出ると思いませんか。とことんデザインしないと大かべはできない。線だってもっともっと細くしないといけない。真かべは自然の摂理にすなおに従ってやれば自然にやさしくなる。
奥村:民家風は真かべでしょうか。
安田:真かべか大かべかというのは、表現の仕方が違う。民家風というのは・・・らしさ、という意味で、真かべか大かべかという区別とは違う。数奇屋には塗りまわしがあるけれど、あれは真かべの世界でしょ。大かべでは窓はパンチングウィンドウですが真かべではスリットです。真かべには「回る枠」はない。あれば枠じゃなくて細い柱だ。
今は断熱・気密ということがあるので、外壁の真かべは有り得ない。外も真かべだと軒が出てくる。軒の出が大きいのはきれいですね。屋根の役割がはっきりしている。家を守っている。そういうのが自然の摂理ですよ。大かべは全部デザインできる世界だけれど真かべは自然の摂理に従う部分が多い。でも共通して言えるのは、やさしい、たのしい空間をつくること、ですね。
奥村:ありがとうございました。

北烏山の家 1階平面図
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北烏山の家 2階平面図
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北烏山の家 立面図
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(図・写真すべて安田滋アトリエ)

安田滋 やすだしげる
1953 神奈川県小田原市生まれ
1979 日本大学理工学部建築学科修士課程終了
1988 安田滋アトリエ一級建築士事務所設立
木の家、パッシブデザイン、環境共生を心がけた建築を手がける。
東京渋谷と群馬嬬恋にアトリエがある。
東京の木で家を造る会の設計会員。
http://www.kt.rim.or.jp/~o-sige

       
 

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