建物の構想

 一昨年まで使っていた保育園を改装した別荘は延100坪もある広々とした平屋の木造家屋で、夏は快適であったが冬は寒くて使えなかった。冬の夜には−10℃以下になることもあり、たくさんある石油ストーブをどんどん燃しても、断熱が悪いのでいかにもエネルギーのムダ使いに思えた。冬でなくても、春秋にも寒い日は多く、冷害の年の夏は寒くて東京へ逃げ帰ったこともあった。
 また冬は人が居ないと水道(井戸)が凍ってしまい、不凍水栓で落とした水を立ち上げるにも手間がかかる。とにかく暖房と給水が一番の問題点であることは、この村で10年以上も経験して身に染みたのである。
 新しい土地に建物を計画するにあたって、この二つの問題をどうするかという点が最大の難関として立ちはだかった。
 解答はもちろんOMソーラーであったが、その理由は次のようなものである。

冬はいつ行っても家が自動的に暖房されているのですぐ使える。(定住は数年後)
給排水の配管スペースは床下の空気層を使うので、冬に管が凍結することはない。(配管方式はメンテナンスの楽な鞘管ヘッダー方式とした)
夏の冷房は不要の地域なので、OMソーラーの冷房だけで間に合う。
いったん設置すれば、ランニングコストは安く、省エネ的である。

 そこで、私はOMソーラーを勉強しようと考え、OM研究所主催の技術講習会に参加させていただき、建てるべき家の構想を模索しはじめた。自分や家族はあんな山の中でいったいどんな生活ができるのか。とくに私自身完全リタイア以前の移行期のライフスタイルなど、建物のデザイン以前の問題点が山積していることを改めて自覚し、考え方を少しずつまとめていった。

1階平面図
2階平面図
【建物データ】
建物名    亜鉛閣
所在地    福島県双葉郡川内村
家族構成   夫婦+子供2人
竣工年月   2002年1月
構造規模   木造2階建
面積  敷地面積 26,400平米(8,000坪)
    建築面積 121.47平米
    延床面積 208.06平米+別棟倉庫9.45平米
    地域地区 都市計画区域外・指定なし
主な外部仕上げ 屋根 亜鉛合金板瓦棒葺
        壁  亜鉛合金板波板貼
        建具 木製断熱建具
主な内部仕上げ 天井 岩綿吸音板、サワラ縁甲板、合板サイディング貼
        壁  プラスターボードの上ルナファーザー貼、ペイント塗
           サワラ縁甲板貼
           合板サイディング貼
        床  メープル縁甲板、カーペット敷
設備  暖房 OMソーラー式/補助暖房:エアコン1台+薪ストーブ
    OMハンドリングボックスの型式:T型2台
    給湯・熱源機 夜間電力ボイラーおよびOM貯湯槽
 

LAST UPDATE [ Tue, 2003-05-27 13:27 ]
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