腰無双窓付ピクチュア−ウインドウ
 

 輪島川に面した居間の窓を大工工事で出窓枠を作りピクチャーウィンドーとした。その際西風を入れるため、出窓の腰をフードの様に構成し、下面に防虫網戸を取り付け、部屋側には無双窓をセットした。良く風が通るので、この家の主人は朝市で買ってきた魚を、ここで干物にしている。とても美味しくでき上るそうである。

 ガラスルーバーサッシは和室には合わない。しかしどうしても巾が取れない時、私は内側に上下式の紙無双障子を取り付ける。

 OMソーラーの家のコンクリート打放しの部屋の入口に拭漆仕上げの大阪格子戸をセットした。
 夏は格子の内側の障子をはずし、通風を確保する。私は伝統の建具に潜む美しさと隠された機能を見直していきたいと思う。

 
大阪格子 写真:畑亮

 能登半島の付け根辺りのこの町は建具の町。木製建具では県下一。県外からも多くの注文が入る。襖の縁はフローコーターという特殊な建具用塗装機で本漆塗とほとんど見分けがつかないほどに仕上がる。

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 能登では地元の建具屋さんがまだしっかりしていて、どのような注文にも応じてくれる。私はなるべく地元材で素地のまま、または拭漆等の仕上げで使用する。私の事務所では、総ての建具は原寸詳細図を描き発注する。市販の金具で間に合わない場合は金物製作図を書き、鉄工所に注文する。能登にはまだ職人の技が、そして心意気が息づいているのである。

高木信治 たかぎしんじ

1942年 輪島に生まれる。
1975年 金沢の設計事務所で10年間勤務後、
     輪島に帰り、高木信治建築研究所開設
     以来、地元材や漆を使った建築、
     インテリアを多く手掛ける。
写真・図:特に明記のないもの 高木信治
 

LAST UPDATE [ Fri, 2003-05-23 15:00 ]
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