私の住んでいる町の名前を借りて、ここ2年ほどの間に完成した住宅を「都城の家」とネーミングしました。自分で作ったこの「名前」のおかげで、住宅の仕事にたずさわってからの5年間にいろんな事を勉強させてもらいました。特にこの数年は住宅にかかわる「環境と考え」が大きく変化しています。どこにでもあるような田舎町で、そこに建つ住宅も日本全国同じと思っていました。それが自分の「思い」が少しずつ変わるにつれていくつかの工夫と素材への期待が生まれ、変化に繋がっています。
浅井輝男/浅井建設/九州
3月卒園式ぎりぎりになってようやく保育園が竣工しました。施設建築でやっとOMを採り入れることができた初めての建物です。ゼネコンさんは半信半疑、試運転もそこそこで引き渡し。現場ではできるだけ足の裏を真っ黒にしながら素足で体感しようとしましたが、OM効果? 今年の春は暖かい! 窓を開け放してもダイレクトゲインだけで暖かい。ほんのり暖かいOMを体感できるのは寒くなるまで待つようです。
石田惠一/創夢設計/関東・甲信越
近頃思うことは、若い人たちの著しいスケール感の低下についてです。彼等はパソコンの画面の中のデータ、数値そのものには敏感なようですが、実際の物のサイズとか、空間の大きさなどは、正確には、否、ほとんど認識されていないようです。時にはラグビーボール大のうずら卵を不思議に思わず、記入ミスに疑うことなく「ここにこう書いてある…」。眼で見て、触って、肌で感じて、そして自分の良くわかっている何かと比べてそのものを判断する、そんな尺度がどこかに置き忘れられていることが残念です。人の命の重さの認識が薄れていることもどこか関連を感じずにはおられません。
佐々木圭司/亜空工房/中国・四国
今日は建築の話ではなく、ボランティアの話。岐阜県糸貫町で自然観察や地元の歴史を学ぶ団体で「どろんこ探検隊」があります。昨年は、わが町唯一の山、船木山(古墳が100基以上)の天龍山慈雲寺(武田信玄の教育係だった岐秀和尚も出た寺。今は荒寺)で、竪穴住居を造った。谷汲山(たにぐみさん)から間伐材を2トン車で運ぶ。子供も交え、皮むきもおこなう。いずれ徳山ダムに沈んでしまう川原からカヤを刈る。隊員総出で棟上げ。カヤもなんとか葺き上げた。すべてボランティアだった。日頃、仕事で手一杯な私に、自分の町のことをじっくり見直すよい機会を与えてくれました。
高橋雅彦/遊建築計画/東海・北陸
時間が経つのははやいもので、OMの家に住んでから7回の冬が過ぎ、そしてまもなく8回目の夏を迎えようとしています。晴れていればもちろん快適。雪が降ってもシステム化された補助暖房でやっぱり快適。いつも快適だと五感が無くなってしまわないだろうか? 「働いてくれる家」はすばらしいが、パッシブな「働かされる家」も懐かしい。
八田 清/(有)熊倉建築工業/関東・甲信越
現在計画中の住宅の施主は、紀州のご出身です。「東京に建てる家でもおじいさんの残してくれた山の木を」と言われますが、良い方法がありません。不在山主の山は侵食され、場所も解らなくなっていく場合も多いそうです。経費を掛けて管理を頼んでも自分では切り出せません。日本の山を守るために、この辺りを上手くまとめた山林の日本版ナショナルトラストはできないのでしょうか? 過疎に悩み、新たな雇用を求める、山を愛する山林地域の町で考えてみてはいかがでしょう。
三木啓司/(有)エム・アーキテクツ/関東・甲信越
品質管理に関する業務に携わっていて、昨年はOM総点検の窓口を担いました。総点検で印象に残ったことは、お施主さんが気づいていない不具合が発見されたケースが意外に多く寄せられたことです。築10年を超える物件も徐々に増え始めて、ファンや熱交換コイルなどの劣化(寿命)による故障・破損事例もちょっとずつ増えてきています。故障時のわかりやすさと耐久性の品質向上に励む一方で、メンテナンスの重要性を上手に伝えていきたいものです。
村松 誠/OMソーラー協会/東海・北陸
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