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梶ヶ谷の家の2回目は「OMソーラー+(プラス)」と題して、OMソーラーの標準的な機能にプラスされた機能についてみてゆこう。

   
切り替えダンパー詳細図
(図をクリックすると拡大図が閲覧できます)
切り替えダンパー

梶ヶ谷の家は2世帯住宅として設計されている。東西に細長い建物の中央にある玄関ホールによって空間は大きく2つに分けられ、さらに上下階に分けられていて、全体として縦横に4分割されている。この4つの空間を東西で2つに使っても、1階と2階の上下で使っても大丈夫なように、玄関ホールを介して4つの空間がそれぞれつながるように部屋のレイアウトは考えられている。将来にそなえてさまざまなバリエーションを紡ぎ出すプランだ。
ところで、OMソーラーというと、屋根面で集熱した熱を1階の床下のコンクリートスラブ(建物基礎と一体になった)に蓄え、夜間の暖房に利用するイメージが強いのではないだろうか。そのイメージに引きずられて、OMの暖房は1階だけだと、あるいは1階が有利だと考えてしまいがちだ。実際に、建物を底から暖めようという発想は、上に向かう熱の移動から考えても理にかなったものである。
しかし、それではどうしても2階はOMの恩恵を受けにくいままだ。「2階でもOMの床暖房はできないものでしょうか」というのは、よく聞かれることのひとつ。OMシミュレーションでは2階もOM対象空間として計算できるが、それは1階の暖気が2階に上がってゆくという意味であって、床面からの穏やかな幅射熱暖房を2階で享受できることではない。
そこで、今回は施主から欲張りな注文がでた。この4つのエリアのどこにいてもOMの床暖房の効果が期待できるようにしたい。できれば、その時々の使い方(生活)に従った熱の配分を可能としたい。
この希望に添うべく、OMの立ち下がりは玄関ホールで分けられた空間それぞれに一箇所ずつの2系統とし、立ち下がりダクトの途中に切り替えダンパーを仕込んで、2階床下(=1階天井懐)にOM暖気を送り込めるようにしている。
さすがに2階の床下には蓄熱体を設けてはいないが、床下を暖める床下暖房の快適さはなかなかのものだと思う。また、暖房だけでなく家中をくまなく換気すること、空気をゆっくりと動かしてあげることが、この仕掛けで可能になった。さらに、このダンパーにはプログラムタイマーが付いていて、生活の仕方によって様々な設定が可能だ。これで、この住宅は「マルチOM」、つまり、家のどこにいてもOMの床暖房の快適さと換気効果の恩恵を受けることができるようになった。タイマーの設定をいろいろいじるニコニコ笑顔のユーザーの姿が目に浮かぶようだ。

     
OMソーラーをやっていて、いつもユーザーに言われることのひとつ。冬場の室内……   さて、石田信男設計事務所でこの現場を担当した徳田氏に加湿パンの効果を実測してもらったので……   それにしても、夜間に効果が出ているのはどうしてだろうか?……   梶ヶ谷の家の2階の空間を特徴づける北側のハイサイドライト。ゆとりの採光で……
 

LAST UPDATE [ Wed, 2002-06-12 18:47 ]
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