OMソーラーシステムは、建物それ自体の仕組みを使って太陽エネルギーを取り込むシステムなので、全ては建物の設計からはじまります。エアコンのように機械装置を取り付けて機械の働きに任せるというやり方ではありません。どのような屋根にすれば太陽熱を上手く集熱できるか、どのような構造体にしたら集熱を上手く蓄えられるか、蓄熱を逃がさずに室温にうまく活かすには何が大切か、それらはすべて設計によって決まります。この設計のためのツール、それがOMシミュレーションです。
建物の設計データ、すなわち屋根の幅や長さ、外壁や窓の面積や断熱程度、蓄熱体の面積や厚みなどを入力すると、建物がどれだけの熱を集められるか、集めて蓄えた結果室内の温熱環境は1日を通してどのようになるか、ある室温条件を充たそうとするときの補助暖房量はどのくらいか、などの予測計算ができるので、進行中の設計に最も適した、最もコストパフォーマンスの高い手法を選択することが可能です。パッシブシステムにおいては、全体のバランスが結果を決定しますから、例えば補助暖房量を減らしたいと考えるとき、断熱を強化することも集熱量を増やすことも同じような結果をもたらします。設計改善の方法は複数存在するので、設計を検討しさまざまな具体的な手法を選択していくときにOMシミュレーションは役立ちます。OMシミュレーションで行うことができるのは、集熱量や補助暖房量などの予測はもちろん、気象データを一覧する、材料とその厚みから熱貫流率を算出する、設計データから熱損失係数を算出する、また、雨水の利用率を予測するなどがあげられます。OMシミュレーションの主な流れは以下のとおりです。